Vol.1
2000/09/22UP

Y:ミラノって、今まで生地の展示会とかちゃんと会社の看板しょってピシッとお仕事モードでしか行ったことなかったから、今回この暑い季節にどんな格好で行こうか、悩んだのだよ、私。でも行ったらびっくり! ほんとみんなリゾートな感じというか、服着てれば上等(?!)って感じだったわん。
O:そうそう、言った通りでしょー、あんなもんっす。そりゃコレクション・シーズンはビシビシキメた人達がわんさか居るけれど、夏のミラノなんてそんなもん。
Y:もうブラとか、下着なんかスケスケのミエミエで色ついてたりして、「それって、わざとやってんじゃないよねえ?」って悩んだよ。これがトレンディー・ファッションの都ミラノ?! イメージ狂ったけど、慣れたらお気楽で部屋着に持っていったIndioのセールの800円のブラウスで堂々と歩いちゃったわさ、ホントすっごく暑かったしー。
O:ええっ? あれ800円だったのおー?! 全然OKだったよ、色良かったし。そうなのよ、シーズンの時の雑誌のスナップに載ってるような人達って、要するにみんなガイジンなのよね。外から来る人達。
Y:なるほど、ジャーナリストとかバイヤーだもんね。地元にはあまり居ないわけね、納得だすー。だからあつこさん、割りと東京で会う時は結構キメキメなのに、ミラノでメーカーに一緒に出かける時、つい「その格好で行くのー?!」って聞いちゃったよね、私。
O:うん、そう、UNIQLOの上下だったも〜ん。パンツはデニムのカプリ1900円、ノースリーブ・シャツも1900円。でもベルトはJIL SANDERで、バッグはPRADAの新しいボストンだったんですけどおー。

Y:私らって、基本的にファッションの趣味というか方向性は結構一致しているんだけれど、似合うものも体型も全然違うとか、表現方法も違うから同じお店で「いいね、いいねー!」って二人で喜んで買い物してても選ぶものまるで違ったりするし、でも突然まるで同じ格好になっちゃったりすることも時々あるざんすね。
O:うん、色なんか最近思いっきりダブる傾向。こないだうちはカーキ大会で、最近はパープル系でバッティングの傾向っすねえ。
Y:ま、センサーが同じってことでしょうか。でもさ、私は昔から結構安いものを知らん顔でうまく着るのが得意ワザでさ、あつこさんは何かとブランドものが多かったじゃない? だからUNIQLOに走ったのにはビックリしたよー。
O:もう、全然OKなのよーっ! 行くと買いまくって、でも10000円行かないとかね! たまらないわん。私7号だから、もうワン・サイズ下があれば最高なんだけれど。
Y:私は、どこでもフラフラ歩いてはブランド問わず買うのよね。でもこのところっずっと安いもののお気に入りはIndioかな。とにかく色がキレイなんだもん、選べば素材も丈夫だし、サイズもピチピチで好きだし。それに一回しか着なくても元が取れるようなお値段! だから見ると必ずなんか買っちゃうのよね。でも、なんちゃってで気に入ってずーっと着てたりするんだけどさ!
O:
あそこ、前通るとそそる感じはわかるんだけれど、何だかグチャグチャしてて見るのかったるいんだも〜ん。
Y:そこは違うところよね。私はそういうとこから何か探し出すのが好きなんだ。
O:私しゃ、メンドくさいっす。
Y:でも私が買ってきてあげたりすると着るよね。
O:もちろん、おねーちゃまのセレクトでしたら問題ございませんもの。
Y:こないだなんか、二人でお揃・色違いのIndioの2000円のピカピカメタリックなノースリーブで、結構ちゃんとしたパーティ行っちゃったよねーっ!

O:コーデイネートは全然違って、でも靴もお気に入りのEのゴールドのミュール(36000円)は一緒になっちゃったけど。みんな一所懸命高そうな服着てるのに、そういうのって一種痛快ざんす!

Y:私、もともと自分のブランド(HALF MOON)やってた時から、それしか着ないってことは全然無かったし、いいと思えば他のデザイナーやブランドでも着てたしね。だから去年の7月に辞めてギョーカイから離れたらもうバリア・フリーっていうかお買い物楽しい楽しい! だって世の中この低価格競争でしょう? でも買うのは楽しいけれどちょっと当分洋服作る気はしなくなっちゃうわよね。
O:それって、洋服買いまくってる言い訳かしらんー?!
Y:でもさ、服は安いものでも着こなしでどうにかなるけど、どうも靴やバッグは妥協できないのよねー。こればっかりはあまり買いたいものが少なくて不満だったのでした。ま、私らの最近の着こなしって、要するに今言われている< BRAND MIX >っつーやつで、今時ワン・ブランドで全部まとめるなんぞ野暮ってもん、だからコーディネートにはスパイスのように意表をついた安物がシャレで入っていたりすると、またまた今っぽいんですね、これが。だから「是、全身安物」ではおしゃれとしては成り立たない、どっかで引き締めないと、やっぱり小物でしょうー。
O:ま、だから、今回こういうことになったと言いたいわけっすね。
Y:私はさ、何もイタリア信奉者じゃないんだけれど(あつこさんほどのイタリア嫌いじゃないけど?!)、どうしてイタリア製の靴やバッグって、あんなに軽くキレイに仕上がってて使いやすいのか、どうして日本じゃ出来ないのか、ってずーっと思ってて、じゃ、気心の知れてるあつこさんは半分イタリアに住んでるし協力してもらって、欲しいものは「つくっちまおーかー!」ってことよね。
O:嬉しい、嬉しい、だから私らが一番先に買うのだ!
Y:直接イタリアの職人さんと一緒にものをつくるが実現して、とっても嬉しいんすー。私、見かけに寄らず職業デザイナーとしては地道なタイプなのよね、コツコツこういう風にしてものをつくってるのってすごいシアワセ感じるのだよ、ウッ、ウッ、(嬉し泣き〜)。

O:それは良ござんしたー、ま、イタリアの職人はよく言われるように腕はいいが、気分屋だしクセありっつーか、その上記憶力無いし、もう、もうーっ!(と、いくらでも出てきそうなところを押しとどめる)。ま、そこはあっしが容赦せずガシガシツッコミますから、どんどんいいものつくりまひょー!
Y:ま、こんな感じで毎回二人で<ビックリするほど本当のことばかり!>しゃべくりますから見て下さいねー。だってね、皆さん、ファッション雑誌ではこんな超安物とブランド物の組み合わせなんて「掟破り」なのよ。メーカー側の縛りがキツくて許されないの。でも本当におしゃれな人は当然やっているのに、おおっぴらに企画できないこの矛盾。
O:だから私もよく仕事で頼まれるけど、あっちのカッコイイ人の街頭スナップとかになるわけよね。
Y:そういうのブランドづくめの人なんか居ないもんねー。かえってブランド・ワンポイントくらいの人が素敵で身近で、参考にもなるのにね。こんなことが出来ないからおしゃれな人がなかなか増えないのだ。だから私らのはそういう超現実的にやりますので〜。
O:そうなの、私ら「お笑い系・ファッション・サイト」目指してますんで〜。
Y:そこまで言うかー?
O:だってファッションの情報っておすまし・お気取りが多くて、ホントに自分はどーしたこーしたこう思った、っていうのってなかなか無いじゃん? こんなんあってもいいんじゃないっすかー?ってノリですね。
Y:気取ってる場合じゃないのよね、おしゃれって、本気だったら。メールも下さいねーっ。こんなことしゃべってほしいとか、質問とか、感想とか何でもいいすけど、公開メールでみんな見られるようにもしますし。
O&Yそれでは、よろしくお願いしま〜す!!


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